お父さん、気づいたね! 声を失くしたダウン症の息子から教わったこと

ダウン症・呼吸器機能障害・音声言語障害のある息子のお陰で、毎日を幸せに生きられるようになった学びと気づきを綴ります。

気管切開手術日前夜②

息子が生まれてからの物語16話目。

前回の続き。

『息子の誕生』←ここからスタートしてます。

 

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はじめに・私の人生を導いてくれた天使のような息子

 

会社の飲み会を終え、車で片道3時間、

こども病院に着いたのは深夜1時。

 

病院の中は暗く静かだ。

エレベーターで8階まで上がり、

息子のいる病室へ。

 

病室の壁の上半分はガラス張りで、

外からでも中の様子がわかるように

なっている。

 

病室には小さなライトが点いていた。

息子の様子を見るための灯りだ。

 

そーっと様子をうかがいながら病室に入る。

 

息子も妻も眠っていたが、

妻は私の気配に気づき起きあがり、

小さな声でささやくように

出迎えの言葉を言ってくれた。

 

「ごめんね。遅くなって」

 

私も息子が起きないように、小さな声で返した。

  

手術の前日にお見舞い行く約束をしていたが、

急に飲み会があり、

遅くなってしまったことを伝ると、

 

妻は、それでもお見舞いにきた私に

ねぎらいの言葉を掛けてくれた。

 

たわいのない話を続ける。

 

でも、この時間が好きだった。

そう感じれるようになったのも息子のお陰だ。

 

「しょうちゃんの様子は?」

 

「うん、

 いつもと変わりないよ」

 

「そっか」

 

息子は、すやすやと寝ていた。

 

かわいい。

 

でも、口からは、呼吸をするために

肺と繋がる管が出ていて、

口は動かすことができない。

 

鼻にも栄養チューブの管がついている。

これも外すと厄介だ。

栄養チューブが外れても命に別状はないが、

入れる時は気持ち悪そうで、

体にも負担は掛かるようだ。

 

両手も固定されている。

唯一自由に動かすことができる手なのに、

命綱である口の管をはずす危険性があるために、

両手首に重しをのせ、

顔に手が届かないようにしている。

 

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挿管された息子


続く…。

 

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