息子が生まれてからの物語20話目。
前回の続き。
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ほっぺには、鼻から通した栄養チューブを
固定するため、テープを貼り付けている。
息子と過ごす時間は、
ほぼずっーと息子を見ていて、何となく
そのテープに絵を描いてみようと思った。
私は子どもの時から絵を描くのが好きで、
息子のまんまる笑顔の似顔絵を描く。
息子の顔がよりかわいく見える。
「かわいいですね~」
看護師さんからも好評。
ヤッター (^^♪
妻や娘が見ても
喜んでくれるかな~
と思いながら、
私のいない1週間の交換用のテープにも
息子の似顔絵を数枚描いた。
妻と娘が、
自宅で一泊してから病院に戻ってきた。
「かわいい~!」
息子の顔を見て二人が口をそろえて言った。
よかった~。(*^_^*)
息子も「かわいい!」って言われて
喜んでいるように見える。
月が明けて12月。
外は肌寒い季節だが、病室の中は暖かい。
毎週末にこども病院で一緒に過ごす息子も
だんだん元気になってきている。
鼻からの栄養チューブも取れて
口からミルクを飲めるようになった。
口が自由になり、
指をちゅーちゅー吸うようになった。
体も動かせるようになり、
寝返りも打てるようになった。
気をつけないといけないのが、
気管切開したところに入れているカニューレ
という短い管に詰まってくる痰(たん)。
通常、私たちは自然に痰を処理できるのだが、
気管切開をしていると痰がカニューレに詰まり、
呼吸ができなくなる。
なので、吸引機を使って痰を吸引する。
吸引の仕方は看護師さんに教えてもらい、
妻も私も自分たちでできるようになった。
乾燥にも気をつけないといけない。
鼻や口からの呼吸だと、
そこから気道までの間で加湿されるが、
気管切開したところからの呼吸なので、
すぐに外気が肺に繋がる。
なので気道や肺を加湿するために、
1日に4、5回は吸入器で湿度を与えている。
続く…。
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