お父さん、気づいたね! 声を失くしたダウン症の息子から教わったこと

ダウン症・呼吸器機能障害・音声言語障害のある息子のお陰で、毎日を幸せに生きられるようになった学びと気づきを綴ります。

抵抗する息子が私に気づかせてくれたこと

息子と一緒にいると気づくことがたくさんあります。

 

8年前ぐらいのことです。

 

お風呂から上がり、

息子の頭をバスタオルで拭いていました。

 

いつもは、じっと拭かれている息子が、

急に抵抗し始めます。

 

バスタオルを「あっち行け」という感じで、

投げ捨てようとします。

 

「えっ、どうしたんだろう?」

 

私も戸惑います。

 

以前の私だったら、

「嫌がらず我慢してね。すぐ終わるから」と言って、

抵抗する息子に自分の思いを押しつけていました。

 

でも、息子と一緒に過ごす中で

私も少しづつ変わっていきます。

 

息子は声も出ないし、言葉もわからない。

私に何かを伝えようとしているかもしれない。

 

「どうして抵抗しているんだろう?」

 

自分に問いかけると

自分の気持ちに気づきました。

 

積み残した仕事があり、

「早く息子の頭を乾かして、仕事せねば」

という焦りです。

 

素早く終わらせようと

シャカシャカッと拭く私の手で、

息子の頭をゆさぶっていました。

 

それに気づくと、

息子に申し訳ない気持ちが湧き、

「ごめんね」と言いながら、

いつも通りゆっくり頭を拭き始めました。

 

すると、

息子がニッとかわいい笑顔で私を見上げます。

 

「お父さん、気づいたんだね。

 ありがとう」

 

そう言っている気がしました。

  

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息子の貴重なカメラ目線の笑顔写真(8歳)

 

ちょっと考えてみると

息子の頭を揺らしながら急いで拭いても、

いつも通りゆっくり拭いても、

時間的には2、30秒ぐらいしか変わりません。

 

それでも、焦っている自分がいたんだな~。

息子はそれを私に気づかせてくれたんだな~。

 

いつも私に気づきを与えてくれる息子・彰悟に感謝です。

 

  

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