お父さん、気づいたね! 声を失くしたダウン症の息子から教わったこと

ダウン症・呼吸器機能障害・音声言語障害のある息子のお陰で、毎日を幸せに生きられるようになった学びと気づきを綴ります。

不機嫌な表情もなく、ただ受け容れる

息子のじっと待っている姿に

「凄いなぁ~」と思うことが度々あります。

 

6年前、息子が特別支援学校高等部の時のこと。

 

私は法人のお客様のコンサルティングの仕事中。

 

夕方近く、妻からメールがきます。

「体調が悪く、病院に行きます」

 

息子は呼吸器機能障害で

気管切開しているため痰の吸引が必要。

預けるところもないので、

妻と一緒に病院に行きます。

 

私は気になりながらもお仕事。

 

終わったのは夜8時半頃過ぎ、

その後、病院に向かいます。

 

夜9時頃に病院に着くと、

息子は待合室の椅子に腰かけています。

妻はまだ色々と検査中。

 

するとタイミングよく

妻が検査室から出てきて 

病状や検査の状況を聞きます。

 

調べることが多く、検査は長引きましたが、

後は、会計をするのみ。

詳しい検査結果は後日に。

 

息子もこの時間になると

「お腹空いているだろうなぁ~」

と思いますが、不機嫌な表情もなく

何時間もただじっと座っています。

 

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浅草寺でたたずむ息子・彰悟

(こんなに感じで座っています😊)

 

私も来て、妻の検査も終わり、

帰れるようになると息子も嬉しそうに車へ。

 

帰りにお弁当を買って、

夕食は10時近くに。

普段は寝る時間ですが、

笑顔で美味しそうにお弁当を食べる息子。

 

 

息子を見ていると、

自分が嫌なことをされると

イヤと意思表示はしますが、

自分では、どうしようもないことは

そのまま受け容れていきます。

 

普通だったら、

「なんで~!」とか

「早くしてよ~!」とか

不機嫌になったり、何か言いそうな時でも、

 

息子は何も言わず(言えませんが)、

不機嫌な表情もなく、

ただじっと受け容れます

 

赤ちゃんの時から、

呼吸器の障害や手術で何日も体を固定され続けたり、

大きくなっても、声や言葉がないため、

自分の思いも伝えることができません。

 

そういう経験を通して、

自分ではどうしようもない状況は

ただ受け容れるということが

身についていったように思います。

 

人としての器を図る指標の一つが

自分ではどうしようもないことに耐える力

だと言われています。

 

息子の場合は、

どうかしようとすら思ってないようですが。😊

 

人間的にも私のお手本であり、

いつも見習っていこうと思わせる息子・彰悟に感謝です。

 

 

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