お父さん、気づいたね! 声を失くしたダウン症の息子から教わったこと

ダウン症・呼吸器機能障害・音声言語障害のある息子のお陰で、毎日を幸せに生きられるようになった学びと気づきを綴ります。

「独立は失敗だった」ふさぎ込む私

息子が生まれてからの物語52話目。

前回の続き。

 『息子の誕生』←ここからスタートしてます。

 

2008年、

私が社長を務めていた子会社が

親会社に統合されることになった。

 

子会社の社長を務めていたこともあり、

自分の好きな事業を自由にやりたい。

という想いが強くなっていた。

 

そして、

・プロコーチの資格を持ち、

社内でコーチングの実績を積んでいたこと。

・人材育成や組織活性化で

一定の成果やノウハウがあったこと。

もあり、

人材育成コンサルタント・コーチとして

独立を決意。準備を始める。

 

2008年6月に開業届を出し

人材育成コンサルタント業をスタート。

 

銀行員時代の繋がりもあり、

毎月法人のお客様も増え、

今後この仕事でやっていけそうな

目途もついてきた。

 

ところが、9月にリーマンショックが起こる。

 

当初、影響はなかったが、12月になると、

既存のお客様や契約したばかりの新規のお客様の

コンサルティングのキャンセル依頼が相次ぎ、

売上は激減。

 

この時、これが、

私が本当の自分を知ることに繋がるとは、

思ってもみなかった。

 

独立を決意する直前に、

住宅ローンの繰り上げ返済をしていて、

貯金があまりない状態でのスタート。

 

準備期間中や独立直後は

お金が出ていくだけ。

仕事が軌道に乗ったと思った矢先に、

見通しが立たなくなる。

 

お金も底をつく。

 

会社員時代も仕事に波はあったが、

収入は安定していた。

 

妻と二人の子どもを養い、住宅ローンもある。

 

このままでは生活できなくなる。

アルバイトしても、

元の生活には戻れない。

 

売上を上げなくては……

 

焦る気持ちが押し寄せてくる。

 

営業を頑張ればいいのだが、

まったくやる気が起きない。

 

銀行員時代、頭取賞を受賞し、

同期トップで課長に昇進したのに……

転職先でも子会社の社長にまでなったのに……

 

何してるんだ俺。

 

自分を責めていく。

どんどん苦しくなる。

 

 

妻に内緒で

子どもの学資保険を担保にお金を借り、

売上と偽って、生活費を渡す。

 

先の見えない状況に

これまで感じたことのない不安が襲う。

 

 

独立は失敗だった。

 

なんで、こんなことに

なったんだろう?

 

 

元はと言えば、

銀行を辞めていなければ、

独立なんてしてなかったのに。

 

妻が銀行の退職を止めてくれたら、

こんなことにはならなかったのに。

 

収入がなくなり、

仕事が上手くいかない原因を

妻のせいする。

 

「何で銀行退職するの

 止めなかったんだ!」

 

妻は私の言葉に無言、

黙々と家事や息子の介護を行う。

 

仕事もせずに、こんなこと言う私に

なんで何も言わないんだろう?

 

 

仕事もなく、やる気もない。

だが、時間はあった。

 

焦る気持ちを紛らわすように、本を手に取る。

『3つの真実』(野口嘉則さん著)という本だ。

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『3つの真実』単行本と、後の文庫本

 

物語の主人公は38歳の男性。

人材育成の会社を立ち上げ業績も順調だったが、

突然大きな挫折を味わうストーリー。

 

この主人公は私だ!

 

引き込まれるように読んでいく。

続く...。

 

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