お父さん、気づいたね! 声を失くしたダウン症の息子から教わったこと

ダウン症・呼吸器機能障害・音声言語障害のある息子のお陰で、毎日を幸せに生きられるようになった学びと気づきを綴ります。

息子の口の管が抜け窒息状態

息子が生まれてからの物語9話目。

前回の続き。

『息子の誕生』←ここからスタートしてます。

 

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はじめに・私の人生を導いてくれた天使のような息子

 

仕事を終え、病院に向かい、

二人で一緒にお弁当を食べ終えると、

妻はすぐに洗濯物や荷物をまとめて家に帰る。

 

病院から自宅まで車で20分。

 

妻は家に帰ると、

洗濯したり、お風呂に入ったりと大忙し、

毎日の入院生活に必要な買い物をしたり

色々と準備をする。

 

ここから3時間ぐらいが

私と息子の2人だけの時間だ。

 

息子からは目を離せないので、じっと見ている。

 

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挿管され体を固定された息子

 

痛々しいけど、

とってもかわいい。

 

 

息子の体には口から肺まで管が入っているが、

放っておくとその細い管に痰が詰まってしまう。

 

そこで、吸引器を使って痰の吸引をする。

 

吸引は看護師さんがしてくれるので、

息子の呼吸音を聞きながら、

「痰が詰まってきているな」と思ったら、

ブザーを押し、看護師さんを呼び出す。

 

点滴やミルクを注入しているので、

液やミルクがなくなったり、

異常がないかも見ている。

 

 

生後3カ月のちっちゃい体には

2つの管と一本の針が刺さっていた。

 

 

息子は管を入れている状態が気持ち悪いようで、

時々、全身の力を振り絞り

両腕の重りを振り切って、

管を抜きとろうとする。

 

そんな時はとっさに息子の腕を抑える。

 

鼻の栄養チューブは抜けてもいいが、

気管の管が抜けると窒息してしまう。

 

見ているこっちは油断大敵だ。

 

 

毎日お弁当を食べながら

妻から息子の容体を聞くのだが、

ゾッとするような話もあった。

 

 

息子は気管に挿管している状態が気持ち悪い上、

痰が詰まり呼吸が苦しくなる時もあった。

(管自体も細いため急に痰が詰まることもある)

 

痰を吸引しようとするが、

吸引するまで多少の時間がかかる。

 

 

その瞬間、

 

息子が渾身の力を振り絞って

腕の重しを跳ねのけ、

 

管を抜く。

 

 

一瞬、呼吸できるが、

すぐに気管が塞がり

 

完全に窒息状態。

 

 

さらに全身が青ざめていく。

 

 

先生も駆けつけ

看護師さんと一緒に

口から管を押し入れる。

 

 

なんとか気道が確保され、

呼吸も落ち着き始める。

 

 

ほんの数分の出来事だが、

息子はその間、窒息状態。

 

 

生死が隣り合わせで、

妻も生きた心地がしない。

 

 

私は後から無事な状態を知って聞くのでいいが、

その瞬間のことを考えるだけでも

ゾッとする。

 

入院前の呼吸困難の時のようだ。


 

続く…。

  

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